スターフライヤーは、黒を基調とした高級感あふれる機内や快適な座席で人気の航空会社ですが、デメリットも気になるところ。
運賃設定や就航都市の制限など、利用を検討する際は確認しておきたいポイントがあります。
この記事では、口コミや公式データをもとに、メリット・デメリットを徹底的に検証しました。
スターフライヤーの特徴や、お得に利用するためのポイントをわかりやすく解説します。
当記事を読めば、スターフライヤーのデメリットと、それを補う充実のサービス内容を知ることができますよ!
- スターフライヤーの料金システムを理解し、賢く予約する方法がわかる
- 運賃の種類別に予約変更・払い戻しの条件を把握できる
- シートピッチや機内サービスの特徴を知り、快適な空の旅を実現できる
- 就航都市や空港アクセスの情報で、移動時間を正確に把握できる
- 手荷物のルールを理解し、スムーズな搭乗準備ができる
スターフライヤーの気になるデメリット6選

LCCより運賃が高い
スターフライヤーは、その充実したサービスや快適な座席が人気の一方で、料金面では他のLCC(格安航空会社)と比べると割高になっています。
- ピーチやジェットスターなどのLCCの半額程度
- JALやANAより1〜2割ほど安い
- 機内サービスや座席の快適さを考えると妥当な価格設定
たとえば、羽田-福岡間の通常運賃を比較すると、LCCが7,000円台からなのに対し、スターフライヤーは2万円前後からの設定となっています。
ただし、スターフライヤーには「そら旅」という早期予約割引があり、75日前までの予約なら8,500円から利用できることも。
株主優待券を使えば通常運賃が半額になるため、うまく活用すれば価格面でもお得に利用できます。
スターフライヤーは、LCCとフルサービスの航空会社の中間に位置する「ミドル・コスト・キャリア(MCC)」と呼ばれています。
全席革張りシートや充実した機内サービスなど、快適な空の旅を求める方にとっては、料金以上の価値があるでしょう。
就航都市が限られている
スターフライヤーは、北九州空港を拠点とする航空会社で、就航都市が限定的という特徴があります。
- 羽田空港発着:北九州、福岡、山口宇部、関西国際空港
- その他の路線:福岡ー中部、北九州ー那覇
- 国際線:北九州・中部ー台北(各1往復/日)
特に関西圏では伊丹空港に就航していないため、関西国際空港までアクセスする必要があります。
また、東京では羽田空港のみの就航で、成田空港からは利用できません。
一方で、24時間運用可能な北九州空港を拠点としているため、早朝便や深夜便も運航。
この点は他社にない特徴となっています。
このように就航都市は限られていますが、各路線とも1日複数便を運航し、高い定時運航率を維持。
利用可能な路線であれば、時間帯の選択肢は豊富にあるのが特徴です。
遅延リスクがある
スターフライヤーは、機材数が限られているため、トラブル発生時の代替機材の確保が難しく、遅延が起きるケースがあります。
- 遅延率は約8%(国土交通省データ)
- JALやANAの遅延率5〜10%と同程度
- 機材トラブル時は大幅な遅延の可能性も
例えば、2022年には機材トラブルにより予定便の出発が遅れ、後続のJAL便が先に出発するというケースも報告されています。
ただし、本社がある北九州空港は24時間運用が可能なため、遅延時の挽回運航がしやすいという利点もあります。
早朝便や深夜便の運航で、柔軟なスケジュール調整が可能となっているのです。
結論として、遅延率は他社と大きな差はありませんが、機材数の少なさから、トラブル発生時には影響が大きくなる可能性があることは知っておく必要があるでしょう。
アクセスの悪い空港を使用
スターフライヤーの一部の就航空港は、都心部からのアクセスに時間がかかる場所にあります。
- 大阪は伊丹空港ではなく関西国際空港のみ就航
- 北九州空港は市街地から車で約40分
- 山口宇部空港も市街地から離れた場所に立地
特に関西圏では、都心に近い伊丹空港への就航がなく、関西国際空港までのアクセスに1時間以上かかることも。
これは、仕事で利用する際には大きなデメリットとなります。
ただし、24時間運用可能な北九州空港を拠点としているため、早朝や深夜の便も多く運航。
時間帯によっては、アクセスの悪さを感じさせないスケジュールも組めます。
空港へのアクセスは路線によって大きく異なるため、予約の際は目的地の空港から実際の目的地までの交通手段と所要時間をしっかり確認しておくことをおすすめします。
所要時間 | 主な交通手段 | 片道料金目安 | |
---|---|---|---|
関西国際空港→大阪市内 | 約60分 | 電車・リムジンバス | 1,500円前後 |
北九州空港→小倉駅 | 約40分 | 連絡バス | 1,000円前後 |
山口宇部空港→新山口駅 | 約50分 | 空港連絡バス | 1,200円前後 |
福岡空港→博多駅 | 約5分 | 地下鉄 | 260円 |
ANAマイルが貯まらない
スターフライヤーは、ANAとコードシェア(共同運航)を行っていますが、ANAのマイレージプログラムとは提携していません。
- ANA便名で予約・搭乗してもスターフライヤーのマイルは貯まらない
- スターフライヤーのマイレージは独自の「スターリンクメンバーズ」
- 提携航空会社が少なく、マイル活用の幅が限定的
例えば、ANAの予約サイトで購入したスターフライヤー便でも、ANAのマイルは一切貯まりません。
これは、頻繁に利用する出張者やANAマイレージ会員にとって大きなデメリットとなっています。
ただし、スターフライヤーには独自の「スターリンクメンバーズ」というマイレージプログラムがあり、搭乗でポイントを貯めることができます。
マイルの活用範囲は限られますが、常連の方には便利な特典となっているでしょう。
ANAマイル | スターリンクメンバーズ | 特典内容 | |
---|---|---|---|
ANA便名予約 | 積算不可 | 積算不可 | なし |
通常運賃 | 積算不可 | 積算可能 | マイル特典 |
そら旅運賃 | 積算不可 | 積算可能 | 一部制限あり |
株主優待運賃 | 積算不可 | 積算可能 | 通常運賃の50%オフ |
予約変更の融通が利かない
スターフライヤーの割引運賃は、予約変更や払い戻しに厳しい制限があります。
- 「そら旅」は予約変更不可、払い戻しは最大50%の手数料
- 「STAR」シリーズは変更不可、手数料1,000〜1,500円
- 「STAR LIMITED」は変更・払い戻し一切不可
例えば、最もお得な「そら旅」の場合、予定が変更になっても他の便への変更ができません。
払い戻しも、出発90日前で約10%、74日前からは約50%もの手数料がかかります。
ただし、株主優待割引運賃を利用すれば、予約の変更が可能で、取消手数料も通常運賃と同じ条件となります。
頻繁に予定変更の可能性がある方は、この運賃の利用を検討してみるのがおすすめです。
スケジュールに余裕のある旅行なら割引運賃でも問題ありませんが、出張など予定が変更になる可能性が高い場合は、柔軟性のある運賃を選ぶことが賢明でしょう。
予約変更 | 払い戻し手数料 | 制限事項 | |
---|---|---|---|
そら旅 | 不可 | 最大50% | 期限厳守 |
STAR | 不可 | 1,000〜1,500円 | 当日変更不可 |
株主優待 | 可能 | 通常運賃と同じ | 事前登録必要 |
STAR LIMITED | 不可 | 不可 | 完全制限型 |
スターフライヤーのデメリットを補うメリット

シートピッチが国内最大級
スターフライヤーは、座席の快適性を重視し、シートピッチ(座席の前後間隔)が約34インチと、国内線エコノミークラスでは最大級の広さを誇っています。
- スターフライヤー:約34インチ
- ANA・JAL:約31インチ
- LCC:約28~29インチ
比較すると、JALのクラスJ(約37インチ)に迫る広さで、一般的なLCCと比べると約5~6インチも広くなっています。
この広さを実現できているのは、エアバスA320型機の座席数を166席から150席に減らしているからです。
座席数を減らすことで、一人あたりのスペースを広く取れるようになっているのです。
結果として、長時間のフライトでも足を伸ばしてリラックスでき、まるでビジネスクラスのような快適な空の旅を楽しむことができます。
全席革張りで高級感がある
スターフライヤーは、全座席に黒色の本革シートを採用し、機内全体をモノトーンでまとめた高級感のある空間を演出しています。
- 全席黒色の本革シート
- クッション性が高く快適
- ヘッドレスト付きでリクライニングも可能
機内に一歩足を踏み入れると、まるでビジネスクラスのような雰囲気が広がります。
黒を基調とした落ち着いた空間は、他の航空会社には見られない独特の魅力となっています。
シートは単に見た目が良いだけでなく、クッション性も抜群。
長時間のフライトでも快適に過ごすことができます。
また、ヘッドレストが付いていてリクライニングも可能なため、ゆったりとくつろげる空間となっているのです。
このような高級感のある機内デザインは、スターフライヤーの「スマートラグジュアリー」というコンセプトを体現しており、顧客満足度の高さにも貢献しています。
全席モニター・電源完備
スターフライヤーは、国内線では唯一、全便・全座席にモニターと電源を完備している航空会社です。
- 全席に液晶モニター(タッチパネル式)
- USBポートとAC電源を装備
- ビデオ・オーディオ合計20チャンネル
各座席にはタッチパネル式の液晶モニターが設置され、映画やドキュメンタリーなど、様々な番組を楽しむことができます。
また、ノートPCやスマートフォンの充電に便利なUSBポートとAC電源も完備しています。
機内エンターテインメントは、国際線並みの充実度。
カップホルダーも付いているので、ドリンクを楽しみながら快適に過ごせます。
また、2023年1月からは機内WiFiサービスも開始し、さらに便利になりました。
このような充実した設備は、スターフライヤーの強みの一つとなっており、特にビジネス利用のお客様から高い評価を得ています。
手荷物20kgまで無料
スターフライヤーは、預け入れ手荷物を1人20kgまで無料で受け付けており、LCCと比べて手荷物の扱いが格段に寛容です。
- 預け入れ手荷物:20kgまで無料
- 機内持ち込み:10kgまで(1個)
- サイズ制限:3辺の合計が203cm以内
一方、機内持ち込み手荷物はお一人様1個まで(10kg以内)となっています。
サイズは3辺の合計が115cm以内(55cm×40cm×25cm以内)に収める必要があります。
特筆すべきは、預け入れ手荷物の個数制限がないこと。
20kg以内であれば、複数の荷物を預けることも可能です。
これは、長期の旅行やお土産を多く購入する予定のある方にとって、大きなメリットとなっています。
このような手荷物サービスは、フルサービスキャリアに匹敵する充実度であり、スターフライヤーが掲げる「スマートラグジュアリー」というコンセプトを体現しています。
機内サービスが充実
スターフライヤーの機内サービスは、LCCとは一線を画す充実ぶりで、多くの顧客から高い評価を得ています。
- タリーズコーヒーの提供(チョコレート付き)
- 温かい飲み物(スープなど)のサービス
- 子ども向けの絵本・毛布の貸し出し
特に定評があるのがドリンクサービスです。
タリーズコーヒーをはじめ、お茶やジュース、ミネラルウォーターなどを無料で提供。
コーヒーにはチョコレートが付いてきて、カフェのような雰囲気を楽しめます。
また、子連れ旅行にも配慮が行き届いています。
絵本や毛布の貸し出しに加え、化粧室にはおむつ交換台も設置。
小さなお子様連れでも安心して利用できるようになっています。
このような充実したサービスは、JALやANAといった大手航空会社と遜色のないレベル。
価格とサービスのバランスの良さが、スターフライヤーの強みとなっています。
早割で格安に利用可能
スターフライヤーは、早期予約割引「そら旅」を利用することで、通常運賃の半額以下で搭乗できます。
- そら旅75:出発75日前まで予約可能
- 羽田-福岡間が8,500円から
- 繁忙期はさらにお得に
例えば、羽田-北九州間の通常運賃が47,670円のところ、そら旅21では12,470円で利用可能。
繁忙期には通常運賃が52,470円まで上がりますが、そら旅75なら11,170円と、さらにお得になります。
また、株主優待券を利用すれば通常運賃の50%オフになり、金券ショップで1,800円程度で購入可能。
急な予定でも、比較的リーズナブルに利用できる点が魅力です。
このように、早期予約や各種割引を活用することで、高品質なサービスを格安で利用できるのがスターフライヤーの強みとなっています。
顧客満足度9年連続1位
スターフライヤーは、日本生産性本部の顧客満足度調査で9年連続1位を獲得しており、高品質なサービスが高く評価されています。
- 国内長距離交通部門で9年連続首位
- 国内航空カテゴリーで10年連続首位
- 2018年にSKYTRAXの地域航空会社部門で10位
特に評価が高いのが、快適な座席環境とホスピタリティの高さです。
革張りシート、充実した機内サービス、丁寧な接客など、細部にまでこだわったサービスが支持を集めています。
2018年には世界的な航空サービス評価機関「SKYTRAX」の地域航空会社部門でも10位にランクイン。
国際的にも高い評価を受けており、「スマートラグジュアリー」というコンセプトを体現する航空会社として、独自のポジションを確立しています。
スターフライヤーのデメリットと対策!賢く使えば超快適な理由も!:まとめ
スターフライヤー デメリットとして最も気になるのは、LCCと比べて割高な運賃設定です。
羽田-福岡間では、LCCが7,000円台からなのに対し、スターフライヤーは2万円前後からとなっています。
また、就航都市が限られており、関西圏では伊丹空港に就航していない点も大きな課題です。
都心部からのアクセスに時間がかかる空港が多く、特に関西国際空港までは1時間以上かかることも。
一方で、シートピッチが国内最大級の約34インチで、全席革張りシートや充実した機内サービスなど、快適性は抜群です。
早割の「そら旅」を利用すれば、通常運賃の半額以下で利用できるため、うまく活用すれば価格面でもお得に利用可能です。